結論から言うと、アバルト595で後悔する人の多くは「クルマの性格と使い方が合っていなかった」ケースです。 小さなボディに1.4Lターボを積んだスポーツモデルなので、走りの楽しさは大きな魅力です。一方で、乗り心地、後席の広さ、変速機の操作感、維持費は、普通のコンパクトカーとは違います。
また、アバルトの公式サイトでは、日本向けの現行695シリーズは生産を終了したと説明されています。これから選ぶなら、新車の在庫確認と中古車選びの両方が必要です。
この記事では、アバルト公式サイトの情報をもとに、595を買って後悔しやすい5つのポイントと、後悔しないための確認方法をまとめます。
アバルト595・695の現状(2026年11月時点)
2026年11月1日時点のアバルト公式サイトには、次のモデルが掲載されています。
- アバルト F595
- アバルト 695/695C ツーリズモ
- アバルト 695 コンペティツィオーネ
- アバルト 695 75° アニヴェルサリオ(限定車)
- アバルト 500e(電気自動車)
695 75° アニヴェルサリオの公式ページでは、同車を「日本向け生産を終了した現行695シリーズ」の最後の限定車と説明しています。F595については、公式サイトに生産終了の記載はありません。ただし価格は2024年6月1日時点の表記のままなので、新車で買いたい場合は正規ディーラーで在庫を確認しましょう。
なお、海外で発表されている電気自動車のアバルト600eは、2026年11月1日時点の日本の公式サイトのラインアップには掲載されていません。日本での発売や価格は公式に発表されていないため、この記事では扱いません。
F595の基本スペックと価格
まずは、後悔ポイントを考えるうえで基準になるF595の公式スペックを確認します。
| 項目 | アバルト F595 |
|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 3,660×1,625×1,490mm |
| ホイールベース | 2,300mm |
| 車両重量 | 1,120kg |
| 乗車定員 | 4名 |
| エンジン | 1.4L 直列4気筒ターボ |
| 最高出力 | 121kW(165PS) |
| トランスミッション | 5速MT |
| 燃費(WLTCモード) | 14.2km/L |
| 使用燃料/タンク容量 | 無鉛プレミアムガソリン/35L |
| 荷室容量 | 185L(後席を倒すと550L) |
| 価格(税込) | 448万円(レコードモンツァ付き)、433万円(なし) |
アバルト595で後悔しやすい5つのポイント
1. 乗り心地がスポーツカー寄り
アバルト595・695は、走りを楽しむためのモデルです。サスペンションは引き締められており、特に695 コンペティツィオーネはKONI製のショックアブソーバーやブレンボ製ブレーキを備えた、サーキット走行も視野に入れた仕様です。
段差の多い道や荒れた路面では、乗り心地を硬いと感じる人もいます。家族を乗せる機会が多い人や、毎日長い距離を走る人は、試乗のときに普段よく通る道に近い路面を走って確かめましょう。
2. 後席と荷室が小さい
F595は全長3,660mmの3ドアハッチバックで、乗車定員は4名です。後席へは前席を倒して乗り込むため、頻繁に人を乗せる使い方には向きません。
荷室容量は185Lで、後席を倒すと550Lまで広がります。日常の買い物には足りますが、大きな荷物を載せたり、4人で旅行したりするのは難しいサイズです。普段は1〜2人で乗るという人に合うクルマと考えましょう。
3. 変速機の選択肢が限られる
現行モデルでは、モデルによって選べる変速機が決まっています。
| モデル | トランスミッション | ハンドル位置 |
|---|---|---|
| F595 | 5速MT | 右・左 |
| 695 ツーリズモ | ATモード付5速シーケンシャル | ― |
| 695 コンペティツィオーネ | 5速MT | 左 |
| 695 コンペティツィオーネ | ATモード付5速シーケンシャル | 右 |
2ペダルで乗りたい場合は、695系のATモード付5速シーケンシャルを選ぶことになります。これは一般的なトルクコンバーター式ATとは仕組みが違い、変速の感触も異なります。「普通のATと同じ感覚」で選ぶと後悔につながりやすいため、必ず試乗して確かめましょう。
一方、右ハンドルでMTに乗りたいならF595が選択肢です。
4. 維持費は使う燃料と消耗品で差が出る
F595の使用燃料は無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)です。WLTCモード燃費14.2km/Lで計算すると、年間1万km走る場合の燃料使用量は約704Lです。実際の燃費は走り方で大きく変わります。
税金は排気量と車両重量で決まります。
| 項目 | 金額 | 条件 |
|---|---|---|
| 自動車税(種別割) | 30,500円/年 | 1.0L超1.5L以下、2019年10月以降の初度登録 |
| 自動車税(種別割) | 34,500円/年 | 同上、2019年9月以前の初度登録 |
| 自動車重量税 | 24,600円/2年 | 1.0t超1.5t以下、エコカー減税なし・13年未満の場合 |
スポーツモデルのため、タイヤやブレーキパッドなどの消耗品は、走り方によって交換時期が早まることがあります。整備費用は車の状態と依頼先で大きく変わるため、購入前に販売店で点検や車検の目安額を聞いておくと安心です。詳しい維持費は、関連記事で整理しています。
5. 新車で選べる範囲が狭くなっている
公式サイトでは、日本向けの現行695シリーズは生産を終了したと説明されています。F595についても、新車で買えるかは在庫しだいです。「欲しい仕様が新車では見つからない」という状況も考えられます。
その場合は中古車が中心になります。2026年11月1日時点で、カーセンサーにはアバルト全体で682台の中古車が掲載されていました。595・695以外のモデルも含む数字ですが、選択肢はまだ多い状況です。
中古で595を選ぶときに確認したいこと
中古車で後悔しないために、次の点を確認しましょう。
- 年式とグレード: 595系は年式やグレードで出力、装備、変速機が異なります。車検証の情報をもとに、当時のカタログ値を確認します
- 変速機の状態: MT車はクラッチの切れ具合とシフトの入り、シーケンシャル車は変速のスムーズさを試乗で確かめます
- 消耗品: タイヤ、ブレーキパッド、ディスクローターの残量を確認します
- 整備記録: 正規ディーラーでの点検記録がそろっているかを見ます
- 改造の有無: マフラーや足まわりが社外品の場合は、車検に適合しているか、純正部品が残っているかを確認します
保証付きで販売されている車両を選ぶと、購入後の故障に備えやすくなります。保証の範囲と期間は販売店ごとに異なるため、契約前に書面で確認しましょう。
電気自動車のアバルト500eという選択肢
日本の公式サイトで新車として案内されているもう一つのモデルが、電気自動車のアバルト500eです。価格はハッチバックが615万円、カブリオレが645万円(税込、2023年10月11日時点)で、最高出力は155PS、WLTCモードの航続距離はハッチバックで303kmと公表されています。
ガソリン代がかからず、自宅で充電できる人には選択肢になります。ただし、エンジン音や変速を楽しむ595とは性格が大きく異なるため、595の代わりとして単純に比べることはできません。
アバルト595が向いている人・向いていない人
ここまでの内容を整理します。
| 向いている人 | 後悔しやすい人 |
|---|---|
| 普段は1〜2人で乗る | 家族4人で頻繁に出かける |
| 運転そのものを楽しみたい | 乗り心地の柔らかさを最優先したい |
| MTや独特の変速感を楽しめる | 一般的なATと同じ感覚を求める |
| 維持費に余裕を持てる | 燃料代や整備費をできるだけ抑えたい |
よくある質問(FAQ)
Q. アバルト595は生産終了しましたか?
公式サイトでは、日本向けの現行695シリーズは生産を終了したと説明されています。F595には生産終了の記載はありませんが、新車の在庫は正規ディーラーで確認してください。
Q. アバルト595は街乗りに向いていますか?
全長3,660mmと小さく、狭い道でも扱いやすいサイズです。ただし足まわりは引き締められているため、乗り心地は試乗で確認しましょう。
Q. アバルト595は4人乗れますか?
乗車定員は4名です。ただし3ドアで後席は広くないため、大人4人での長距離移動には向きません。
Q. ATで乗れるアバルトはありますか?
695系にATモード付5速シーケンシャルがあります。一般的なトルクコンバーター式ATとは操作感が異なるため、試乗をおすすめします。
Q. アバルト600eは日本で買えますか?
2026年11月1日時点の日本の公式サイトのラインアップには掲載されていません。日本での発売は公式に発表されていません。
まとめ
- 595で後悔しやすいのは、乗り心地、後席と荷室、変速機、維持費、新車の選択肢の5点
- F595は全長3,660mm、乗車定員4名、5速MTのみで、価格は448万円(税込)
- 2ペダルで乗りたいなら695系のシーケンシャル。必ず試乗して確認する
- 日本向けの695シリーズは生産終了。新車は在庫確認、中古車は状態と整備記録を重視する
- 普段1〜2人で乗り、運転を楽しみたい人には満足度の高い選択肢
あわせて読みたい
参考情報
- アバルト F595(アバルト公式サイト)
- アバルト 695 コンペティツィオーネ(アバルト公式サイト)
- アバルト 695 75° アニヴェルサリオ(アバルト公式サイト)
- アバルト 500e(アバルト公式サイト)
- 自動車税種別割(東京都主税局)
- アバルトの中古車一覧(カーセンサー)
※価格は消費税込みのメーカー希望小売価格です。最新の情報はメーカー公式サイトまたは販売店でご確認ください。(2026年11月時点の情報)

