日産セレナe-POWERは、「モーター駆動で静か」「低燃費」「家族にやさしい装備」といった理由で高い人気を集めているミドルクラスミニバンです。
しかし一部のオーナーからは「買って後悔した」「思っていた性能と違った」といった声も聞こえてきます。
本記事では、セレナe-POWERの購入で後悔する理由を7つの視点から徹底解説し、購入後に「失敗した…」とならないためのチェックポイント、満足しているユーザーとの違い、さらにヴォクシーやステップワゴンといったライバル車との比較まで、網羅的にご紹介します。
あなたがセレナe-POWERを「買って良かった」と思えるよう、購入前に知っておくべき情報をすべて詰め込みました。
画像引用元 : 日産公式サイト
セレナe-POWERで「買って後悔した」と言われる7つの理由
1. 加速が思ったより遅い?モーター駆動でも力不足と感じる人も
セレナe-POWERは、モーターで駆動するシリーズ式ハイブリッドです。理論上はトルクもあり、スムーズな加速を実現していますが、「思ったより加速が鈍い」との声もあります。
特に高速道路の合流や追い越し時に「踏んでもついてこない」「レスポンスがもっさりしている」といった感覚に陥る方が多いようです。
これは、e-POWERがフルEVではなく、あくまで「発電用エンジンを積んだ電動車」であるため、バッテリー残量が少ない時や負荷がかかる場面では加速に制限がかかるからです。
購入前に必ず試乗し、自身の加速フィールの好みに合うか確認しましょう。
2. 想定より燃費が悪い?実燃費とのギャップがあるケースも
カタログ燃費(WLTCモード)では17.4km/L前後とされていますが、実際には街乗り中心で15〜17km/L、高速では13〜15km/L程度と報告されることも多く、「期待したほどではない」と感じる人もいます。
特に短距離の繰り返しや冬季の暖房使用時などは、バッテリー消費が早まり、発電エンジンが頻繁に作動するため燃費が落ちやすくなります。
「ハイブリッドだから圧倒的に燃費が良い」というイメージだけで選ぶと、思ったより経済的でないと後悔する可能性があります。
3. 本体価格が高い割に補助金が少ない
セレナe-POWERは同じセレナのガソリン車と比べると、グレードによりますが30〜50万円ほど価格が高くなります。
しかしe-POWERはEV(電気自動車)ではないため、国や自治体の補助金はほとんど適用されません。
「ハイブリッド=補助金対象」と思い込んでいると、支払い総額の高さに後悔することになります。
特に家族のために車を買い替える方は、ローン・保険・維持費も含めた総支出をシミュレーションしておくことが重要です。
4. リセールバリューが低め?長く乗る人以外は要注意
セレナe-POWERは構造が特殊なため、ガソリン車やトヨタのTHS方式ハイブリッドよりも、5年後のリセール価格が下がりやすい傾向にあります。
買取市場では「e-POWERは修理費が読みにくい」「整備できる工場が限られる」と敬遠されるケースも。
短期間で乗り換える予定の方や、残価設定ローンで買う人にとっては、後の売却価格に差が出て後悔する要因になるかもしれません。
リセールを重視するなら、ホワイトパールやブラックのボディカラー、人気グレード(ハイウェイスターV、ルキシオン)を選ぶのが無難です。
5. 3列目が思ったより快適ではない
セレナは全長4.7m以上あり、ミドルクラスミニバンの中では室内空間が広めですが、3列目シートの快適性にはやや課題があります。
「座面が低く足が疲れる」「背もたれの角度が立っていて長距離だとしんどい」という口コミも多く、特に中学生以上の子どもや大人が頻繁に3列目を使う家庭には向かない場合もあります。
家族構成に応じて、実際に3列目に乗ってみる試乗が不可欠です。
6. プロパイロットの精度が想像以下だった
日産の誇る先進運転支援「プロパイロット」は、自動車専用道路での車間距離維持やアクセル・ブレーキ・ステアリング制御を自動化する技術ですが、他社の最新システム(トヨタ・ホンダの最新ADAS)と比較すると、カーブでの精度や対応範囲にやや不満を感じる人も。
また、街乗りや信号の多い道路では機能を発揮しづらく、結果的に「ほとんど使っていない」という人もいます。
あくまで長距離移動や渋滞時の「補助機能」として考えるべきです。
7. e-POWERの整備費用・修理費用が高くつくことも
e-POWERの構造は、ガソリンエンジンで発電し、モーターで走行する「シリーズ式ハイブリッド」。
そのため整備や修理は通常のガソリン車と比べて専門的な知識や設備が必要となり、修理費用も高額になる可能性があります。
特に10万km以上乗った際の発電用エンジンや駆動モーター、リチウムイオンバッテリーの交換・修理は大きな出費につながるため、長期保証や点検パックの有無を購入時に必ず確認してください。
後悔しないために確認すべきチェックポイント
- 加速フィールを必ず試乗で確認
高速道路や坂道など、さまざまなシチュエーションで試すのが理想です。 - 家族構成に合わせたシートの使い勝手を重視
特に3列目の利用頻度が多い家庭は要チェック。 - 予算とライフサイクルで費用対効果を見極める
ガソリン車やライバル車と比較しながら、実燃費・維持費・リセールをトータルで考慮。 - 保証内容・メンテナンスパックを確認
e-POWER特有の整備費用を抑えるためにも、延長保証やメンテプランの加入が推奨されます。 - プロパイロットの使用シーンを理解する
期待しすぎず、あくまで補助装備として考えるのが現実的です。

実際は「買ってよかった!」という声も多数
セレナe-POWERは、街乗りメインのユーザーや小さな子どもがいる家庭からは非常に高い満足度を得ています。
- エンジン音が静かで赤ちゃんがよく寝てくれる
- 保育園の送迎時にスライドドアが便利
- ワンペダルドライブで渋滞も疲れにくい
- ガソリン車より維持費が下がった
といった実用性に関する評価は高く、「後悔どころか、これ以外考えられない」という声もあります。
つまり、セレナe-POWERは用途や生活スタイルによって「後悔する人」と「大満足する人」が大きく分かれる車なのです。
他社ライバル車との比較:どれが後悔しない?
車種 | セレナe-POWER | ヴォクシーHV | ステップワゴン e:HEV |
---|---|---|---|
駆動方式 | モーター駆動(e-POWER) | THS(シリーズ/パラレル) | 2モーター式ハイブリッド |
静粛性 | 高め | 中〜高 | 非常に高い |
実燃費(平均) | 15〜17km/L | 18〜21km/L | 17〜20km/L |
リセールバリュー | やや低め | 高い | 中程度 |
室内空間 | 広い | 標準 | やや広め |
特徴 | 電動感・静か | 燃費が良く価格も控えめ | 上質な走行感と室内空間 |
燃費やリセール重視ならヴォクシー、静粛性・乗り心地ならステップワゴン、電動感や先進性を求めるならセレナe-POWERが合います。

よくある質問(FAQ)
Q. セレナe-POWERのバッテリー寿命は?
A. 通常使用で10年以上は問題ありませんが、走行距離10万kmを超えると劣化のリスクが高まるため、保証期間内での交換が推奨されます。
Q. セレナe-POWERと通常ハイブリッドの違いは?
A. セレナはシリーズ式(モーターのみで走行)、通常のハイブリッドはエンジンとモーターを併用するパラレル方式です。乗り味もかなり異なります。
Q. 子どもが3人いても快適に乗れる?
A. 2列目がキャプテンシートであれば、3人のチャイルドシート設置も可能。広さは十分ですが、3列目の乗車頻度によって快適性には差があります。
筆者の見解|セレナe-POWERで後悔しないためには?
セレナe-POWERは、万人向けではないものの「条件が合えば非常に魅力的な車」です。
筆者自身も試乗で感じたのは、「静かで快適、でもスポーティではない」という点。つまり、走りに期待しすぎるとギャップが生まれやすい一方、送迎や街乗りを重視する方には最高の選択肢になり得るということです。
自分の使い方・家族構成・ライフスタイルにフィットするかを冷静に見極めれば、セレナe-POWERは「買って後悔した」ではなく「買って良かった」と言える1台になります。
購入を検討している方は、ぜひ実車試乗と販売員への詳細ヒアリングを通じて、後悔のない1台を選んでください。