2025年6月、ダイハツの軽トールワゴン「ムーヴ」が約2年ぶりにフルモデルチェンジされて登場します。先行して5月に公開されたティザー情報を皮切りに、SNSや口コミサイトでは既に多くの注目を集めており、ユーザーからは「かなり安い」「スライドドアは大歓迎」「ムーヴっぽくない?」など、様々な意見が飛び交っています。
本記事では、新型ムーヴの特徴・価格・グレード構成・デザイン変更点・ユーザーの声などをもとに、従来型との違いや今後の展望を徹底的に解説します。
画像引用元 : ダイハツ公式サイト
ムーヴの歴史と市場におけるポジション
初代ムーヴは1995年に誕生し、スズキ「ワゴンR」と並んで“軽トールワゴン”市場を牽引してきた存在です。累計販売台数は340万台を超え、ダイハツを代表する定番モデルとして長年愛されてきました。
しかし、6代目モデルが2014年に発売された後、2023年夏に生産終了。約2年間、新型ムーヴの空白期間が続き、その間は派生モデル「ムーヴキャンバス」のみが販売されていました。
そしてついに迎える2025年、7代目となる新型ムーヴが完全リニューアルされて再登場。変化の激しい軽自動車市場において、“再起動”ともいえる大きな転換点となります。
新型ムーヴの最大の特徴は「スライドドア」採用
これまでのムーヴでは、リアドアには開閉式のスイングドア(ヒンジドア)が採用されてきましたが、今回の新型モデルでは初めてスライドドアを採用。
- 乗り降りのしやすさ
- 買い物時の荷物の出し入れの便利さ
- 子どもや高齢者の乗降時の安全性向上
といった点で評価が高く、特にファミリーユースに適した仕様へと大きく進化しました。
一方で、長年のムーヴファンからは「らしさが失われた」との声もあり、従来路線との違いに戸惑う意見も見られます。
デザインは“ダイハツらしさ”を残しつつ大胆刷新
新型ムーヴでは、ダイハツの最新デザインテーマを採用。
- フロントマスクは水平基調のヘッドライトでワイド感を強調
- サイドシルエットには跳ね上がったウインドウラインで躍動感を演出
- リア周りはシンプル&モダンな仕上がり
スライドドア採用車でありながら、ムーヴキャンバスやタントとも違う、低重心かつベーシックな印象を強調する“ミドルサイズトールワゴン”に位置付けられています。
価格とグレード構成|「安さ」と「装備」の両立
新型ムーヴの予定価格は130万円台〜190万円台(税込)。軽自動車の中でも比較的抑えられた価格設定がユーザーに好評です。
グレード構成(予定)
- L/X/G:自然吸気エンジン搭載
- RS:ターボエンジン搭載
駆動方式は2WDと4WDの両方を用意し、用途に応じた選択が可能。
※現時点ではCVTが主流となる見込みですが、SNSなどでは「MTが欲しい」「RSターボにMT設定を!」という声も多く見られています。
SNS・ユーザーの声は?評価と懸念が交錯
新型ムーヴは発表直後から多くの注目を集め、SNSでもさまざまな声が挙がっています。
肯定的な意見:
- 「背が低めでスライドドアっていうのは新しい!買いやすくて良い」
- 「総額150万円以内に収まるなら文句なし」
- 「無駄な頭上スペースがない、理にかなってる」
- 「子育て世帯にはリアスライドドアは正解」
否定的・懸念の声:
- 「ムーヴらしさが失われたのでは…?」
- 「見た目が日産ルークスやEKクロスに似すぎ」
- 「スライドドアのせいで価格が高くなってない?」
- 「走りや剛性の面では不安も…」
中には、「フリードの先代っぽい顔」「OEM感が強すぎる」といったデザインに対するコメントもあり、ユーザーの期待と不安が交錯している様子が伺えます。
ムーヴキャンバス/タントとの棲み分けは?
ムーヴキャンバスは女性をターゲットにした丸目ライト&ポップなカラー展開が特徴。タントはスーパーハイト系で全高が高く、利便性に特化したモデルです。
新型ムーヴは、その中間に位置する「実用性とコンパクト性の両立モデル」として、
- デザイン性と機能性
- コストパフォーマンス
- 新しいユーザー層の開拓
を担うポジションに進化したといえるでしょう。
今後の課題と展望|鍵は“差別化”と“選択肢の広さ”
新型ムーヴの成功の鍵は以下にあります:
- 価格と装備のバランス:スライドドア付きでいかにコストを抑えるか
- グレード別個性の明確化:ベーシック〜上級、ターボの違いを明確に
- MT・安全装備・カスタム仕様の追加:ユーザーの細かい声に応えられるか
今後、限定仕様やエアロパーツ付きカスタムモデルなどが投入されれば、さらなる支持を得ることができる可能性もあります。
まとめ|“新生ムーヴ”はどう評価されるか
約2年ぶりのフルモデルチェンジで登場する新型ムーヴは、
- スライドドアの新採用
- 抑えた価格設定
- ベーシックで飽きのこないデザイン
という強みを持ち、再び“軽トールワゴン市場の本命”として期待されています。
一方で、“ムーヴらしさ”を求めるファンからの評価はまだ定まっておらず、実車試乗や詳細スペック公開後の反応が今後を左右しそうです。
「派生車に主役を奪われた名門モデル」が、再び軽自動車の主流に返り咲けるのか──その答えは、発売後の市場の反応が教えてくれるはずです。