ワゴンRスマイルは、スズキの人気軽ハイトワゴン「ワゴンR」にスライドドアを装備した派生モデルとして2021年に登場しました。かわいらしい外観と使い勝手の良さが魅力ですが、一部のユーザーからは「後悔した」「微妙」といった声も上がっています。この記事では、ワゴンRスマイルの欠点を中心に、購入前に知っておくべきポイントや、向いている人の特徴まで、独自の視点とともに詳しく解説します。
画像引用元 : スズキ公式サイト
ワゴンRスマイルの主な欠点
エンジンパワーが物足りない
ワゴンRスマイルは、自然吸気のNAエンジン(660cc)を搭載しており、ターボモデルの設定はありません。そのため、坂道や高速道路での加速力には物足りなさを感じるという声が目立ちます。特に複数人乗車や荷物を積んだ状態では、加速にストレスを感じる可能性があります。
車両価格がやや高め
軽自動車としては高価格帯に位置し、最上級グレードでは200万円近くになるケースもあります。スズキの他モデル(スペーシアなど)と比較しても割高感があるため、価格に対する価値を慎重に見極める必要があります。
後部座席の座面がやや短い
後席の足元スペースは広めですが、座面の長さが短く、大人が長時間座ると太もも裏に疲れを感じやすいという口コミもあります。短距離なら問題ありませんが、ロングドライブを想定している方は注意が必要です。
荷室スペースは狭め
スライドドア車であるがゆえに、荷室容量はワゴンRに比べて若干削られています。高さはあるものの、奥行きが限られているため、大きな荷物を積む用途にはやや不向きです。
個性的なデザインに好き嫌いが分かれる
レトロ感のあるフロントフェイスや丸目ライトなど、愛嬌のあるデザインが特徴的ですが、人によっては「子どもっぽい」「飽きそう」といった印象を持つこともあります。
実際に乗ってわかったワゴンRスマイルの魅力
筆者は2024年式ワゴンRスマイルHYBRID Xに試乗し、街乗りと高速道路をそれぞれ走行しました。そのうえで「欠点はあるが、魅力も確かにある」と感じました。
- 街乗りでの取り回しは抜群。小回りが効き、狭い住宅街でも安心して運転可能。
- スライドドアの使い勝手が良く、子育て世代にとって非常にありがたい仕様。
- マイルドハイブリッドのおかげで、実燃費は平均21.5km/Lを記録(WLTCよりやや上)
- インテリアはシンプルだが温かみがあり、運転していて落ち着く空間。
他のスズキ車や競合モデルとの比較
モデル | ワゴンRスマイル | スペーシア | タント |
---|---|---|---|
価格帯 | 約145万〜185万円 | 約138万〜187万円 | 約140万〜195万円 |
エンジン | NA/マイルドHV | NA/マイルドHV/ターボ | NA/ターボ |
室内高 | 約1330mm | 約1410mm | 約1370mm |
スライドドア | 両側電動可 | 両側電動可 | 両側電動可 |
燃費(実走) | 19〜22km/L | 20〜25km/L | 18〜22km/L |
デザイン | 丸目・カジュアル | 未来的・スクエア型 | シャープで大人向け |
スペーシアやタントと比べると、デザインの柔らかさや価格のわかりやすさはワゴンRスマイルの強みといえます。ただし、パワーや荷室容量ではやや劣る印象です。
ワゴンRスマイルに向いている人
- 街乗りが中心で、長距離ドライブは少ない
- 子育て世代で、スライドドアの利便性を重視する
- 他人と被らない、個性ある軽自動車を探している
- 操作がシンプルで運転がしやすい車を求めている
ワゴンRスマイルの購入時に注意すべきポイント
- 試乗でパワー感を確認し、自分の運転環境と照らし合わせる
- 上位グレードは装備が充実しているが価格差が大きいのでコスパを見極める
- 荷物を多く積む予定があるなら、実車での荷室チェックは必須
よくある質問(FAQ)
Q. ワゴンRスマイルにターボモデルはありますか?
A. 現在ターボグレードの設定はありません。パワー重視の方には物足りなさを感じるかもしれません。
Q. 実燃費はどれくらいですか?
A. 平均的には20〜22km/L程度ですが、エアコンの使用や乗車人数によって変動します。
Q. スペーシアとどちらが買い?
A. 室内広さや荷室を重視するならスペーシア。デザインや価格重視ならワゴンRスマイルがおすすめです。
まとめ:欠点を理解すれば“ちょうどいい”一台に
ワゴンRスマイルは、確かにパワー不足や価格の高さ、荷室の狭さなど注意点もありますが、それ以上に“街乗りにちょうどいいサイズ感と利便性”を備えた軽自動車です。個性あるデザインとスライドドアという唯一無二の組み合わせは、他の軽とは一線を画します。
購入前に試乗し、自分の生活スタイルに合うかを見極めることで、「買って後悔」を避け、「買ってよかった」と思える一台になるでしょう。