結論から言うと、アウディA1は「後悔するクルマ」ではありませんが、価格と使い方が合わないと不満が出やすいクルマです。 小さなボディにアウディらしい質感を求める人には魅力的な一方、同じ予算の国産車と比べると、動力性能や広さで物足りなさを感じる場合があります。
また、A1は生産終了に向けた段階に入っています。アウディは2025年に、A1の生産を2026年に終える計画で、直接の後継車はないと説明しました(AUTOCAR JAPAN)。これから新車で買う人も、中古で買う人も、この状況を知ったうえで選ぶことが大切です。
この記事では、アウディジャパンの資料と主要メディアの報道をもとに、A1で後悔しやすい点と、購入前に確認したいことを整理します。
アウディA1の現状(2026年11月時点)
日本で販売されている現行型は、2019年11月25日に発売された2代目の「A1スポーツバック」です。2代目から5ドアのみになりました。
アウディジャパンの公式サイトには、2026年11月時点で次の2グレードが掲載されています。
| グレード | 価格(税込) |
|---|---|
| A1 Sportback 25 TFSI advanced | 360万円 |
| A1 Sportback 25 TFSI S line | 385万円 |
主な諸元は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ボディサイズ | 全長4,040mm(S lineは4,045mm)×全幅1,740mm×全高1,435mm |
| ホイールベース | 2,560mm |
| エンジン | 1.0L直列3気筒ターボ(95PS、175Nm) |
| トランスミッション・駆動 | 7速Sトロニック・前輪駆動 |
| 燃費(WLTC) | 15.2km/L(ハイオク指定) |
| 荷室容量 | 335L(VDA方式) |
生産については、AUTOCAR JAPANが2025年3月、アウディのCEOがA1とQ2の生産を2026年に終える計画に変わりはないと述べたと報じました。海外メディアのCarscoopsは2026年4月、スペインの工場でA1の生産が終わりに近づいていると伝えています。アウディは新しいエントリーの電気自動車「A2 e-tron」の生産を2026年9月にドイツで始めましたが、日本での発売時期や価格は、2026年11月時点で確認できていません。
アウディA1で後悔しやすい7つの点
1. 価格は国産コンパクトカーより高い
現行のA1は360万円からです。全長4m前後の国産コンパクトカーと比べると、価格差は大きくなります。差額を内装の質感やブランドに払う価値があるかが、満足度の分かれ目です。オプションや諸費用を含めた総額で比べましょう。
2. 1.0L 3気筒の動力性能に好みが分かれる
現行の日本仕様は、1.0L 3気筒ターボの25 TFSIのみです。最高出力は95PSで、街乗りでは十分でも、4人乗車や高速道路の合流で余裕が欲しいと感じる人もいます。購入前の試乗では、坂道や加速の場面も試しておくと安心です。
3. 後席と荷室はコンパクトカーなり
荷室容量は335Lで、2代目は先代より65L広くなりました。それでも、大きな荷物を頻繁に積む人や、大人が後席に長時間乗る使い方には余裕がありません。家族での利用が多い人は、ひとつ上のクラスと比べてみるのもよいでしょう。
4. ハイオク指定で燃料代は高め
WLTC燃費は15.2km/Lです。燃料はハイオク指定のため、同じ燃費のレギュラー仕様車より燃料代は高くなります。燃費を最優先するなら、国産のハイブリッド車のほうが有利です。
5. デュアルクラッチ式の低速の感触
A1は7速Sトロニック(デュアルクラッチ式)を使っています。変速は素早い一方、渋滞や車庫入れのような極低速では、トルクコンバーター式ATやCVTとは違う感触になる場合があります。国産車からの乗り換えなら、試乗で確かめておきましょう。
6. 生産終了と後継車なしの影響
直接の後継車がないため、今後は在庫車か中古車から選ぶことになります。モデルが終わったあとの中古相場の動きは予想が難しく、数年で手放す予定の人は、売却価格を高く見込みすぎないほうが安全です。新車で買う場合は、希望の色や仕様の在庫があるかを早めに販売店に確認しましょう。
7. 保証が切れたあとの整備費
輸入車は部品代や工賃が国産車より高くなりやすく、保証の期間が終わると修理費は自己負担になります。延長保証の料金と内容を、購入時に確認しておくと安心です。
中古でA1を買うときの注意点
初代と2代目の違い
初代は2019年まで販売され、3ドアと5ドアのスポーツバックがありました。1.4Lターボのモデルが中心です。2代目は2019年11月からの5ドアのみで、荷室は先代より65L広くなりました。
初代はトランスミッションのリコールを確認
初代A1の1.4Lモデルには、7速Sトロニックの部品に関するリコールが届け出られています。
| 届出日 | 対象 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 2019年9月 | A1 1.4(2010〜2015年輸入分の一部) | 制御部品の上部ハウジングに亀裂が生じ、最悪の場合は走行できなくなるおそれ |
| 2020年8月 | A1 1.4/90kW(2011〜2012年輸入分の一部) | 制御部品に微細な亀裂が生じ、油圧が下がるおそれ |
中古車を買う前に、車台番号をもとに販売店で実施状況を確認してもらいましょう。点検記録簿で整備の履歴を確かめることも大切です。
税金は排気量と年式で変わる
2代目の1.0Lモデルは、自動車税(種別割)が1.0L以下の区分で、2019年10月以降の初度登録のため年25,000円です。初代の1.4Lモデルは1.0L超1.5L以下の区分で、2019年9月以前の登録なら年34,500円です。初度登録から13年を超えたガソリン車は重課の対象になります。
アウディA1が向いている人・向いていない人
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 小さなボディで輸入車の質感を楽しみたい | 価格をできるだけ抑えたい |
| 街乗りが中心で、機械式駐車場を使う | 4人乗車や高速道路での余裕を重視する |
| 1〜2人での移動が多い | 大きな荷物を頻繁に積む |
| 正規販売店で整備を続けられる | 数年後の売却価格を重視する |
全高1,435mm、全幅1,740mmのため、多くの機械式駐車場に収まるのはA1の強みです。都市部で輸入車に乗りたい人には、今でも選びやすいモデルです。
よくある質問(FAQ)
Q. アウディA1は生産終了しますか?
アウディは、A1の生産を2026年に終える計画を示しています。直接の後継車はないと説明されています(AUTOCAR JAPAN、2025年3月)。
Q. 新車のA1はまだ買えますか?
2026年11月時点の公式サイトには、25 TFSI advancedとS lineが掲載されています。在庫の状況は販売店によって異なるため、早めに確認しましょう。
Q. A1の燃費はどれくらいですか?
現行の25 TFSIは、WLTCモードで15.2km/Lです。燃料はハイオク指定です。
Q. A1は機械式駐車場に入りますか?
全幅1,740mm、全高1,435mmのため、全幅1,850mm、全高1,550mm前後を上限とする駐車場の多くに収まります。駐車場ごとの条件は事前に確認してください。
Q. 中古のA1で注意することは?
初代の1.4Lモデルは、7速Sトロニックのリコールの実施状況を確認しましょう。点検記録簿と保証の内容も大切です。
まとめ
- アウディA1は、価格と使い方が合わないと不満が出やすいが、後悔するクルマではない
- 現行型は360万円からで、1.0L 3気筒ターボと7速Sトロニックの組み合わせ
- アウディはA1の生産を2026年に終える計画で、直接の後継車はないと説明している
- 後席と荷室はコンパクトカーなりで、燃料はハイオク指定
- 初代の中古は、Sトロニックのリコールの実施状況を必ず確認する
あわせて読みたい
参考情報
- Audi A1(アウディジャパン公式サイト)
- A1 Sportback 主要諸元(アウディジャパン、2024年4月)
- アウディ『A1』と『Q2』は来年生産終了へ(carview!/AUTOCAR JAPAN、2025年3月27日)
- アウディ、Audi A2 e-tronの生産を開始(アウディジャパン プレスリリース、2026年10月19日)
- リコールの届出について(Audi A1 1.4 他)(国土交通省、2019年9月19日)
- リコールの届出について(Audi A1 1.4/90kW 他)(国土交通省、2020年8月26日)
※価格は消費税込みのメーカー希望小売価格です。最新の情報はメーカー公式サイトまたは販売店でご確認ください。(2026年11月時点の情報)

