最新版!ニュルブルクリンクの市販車ラップタイム
当初「ベスト50」からスタートしたランキングは、更新を重ねるごとに拡大され、現在では「ベスト100以上」にまで拡張されています。
ニュルブルクリンクのラップタイムの進化
ポルシェ918スパイダーが市販車で初めて「7分切り」を達成して以来、タイムは飛躍的に短縮されてきました。現在の最速記録はメルセデスAMG One(6分29秒090)で、2022年に自身が記録した6分35秒183を大幅に更新。市販スーパーカーやハイパーカーの進化には驚かされるばかりです。
この記録達成にあたり、ドライバーはAMG OneのF1由来のハイブリッドシステムを最大限に活用し、エネルギー回生のために「通常より早めにアクセルを離す」などの操作を実施。さらに、直線では適切にDRSを活用するなど、クルマを知り尽くした精密なドライビングが求められる時代になりました。
計測方法の変更(2019年以降)
ニュルブルクリンクのタイム計測方法には、
- 従来方式(20.6km): T13コーナーの終わりからスタートし、T13の始まりで終了。
- 新方式(20.8km, 2019年制定): T13の同じポイントをスタート・ゴール地点とする。
現在のランキングでは、両方式のタイムが混在しています。従来方式のほうが約4秒ほど有利とされています。

セグメントごとの最速モデル
- コンパクトカー最速: アウディRS3セダン(7分33秒123 / 2024年)
- FF(フロントエンジン・フロントドライブ)最速: ホンダ・シビック・タイプR FL5(7分44秒881 / 2023年)
- サルーン最速: ポルシェ・タイカン・ターボGT(7分7秒55 / 2024年)
- SUV最速: アウディRS Q8(7分36秒698 / 2024年)
- スポーツカー最速: メルセデスAMG One(6分29秒090 / 2022年)
- 改造車最速: ポルシェ911GT2 RS MR(6分43秒616 / 2021年)
- プロトタイプ最速: ポルシェ919ハイブリッドEVO(5分19秒546 / 2018年)
ニュルブルクリンク市販車ラップタイムランキング(トップ10)
- メルセデスAMG One – 6:29.090(20.8km / 2022年)
- ポルシェ911 GT2 RS MR – 6:43.3(20.8km / 2021年)
- シャオミSU7 ウルトラ – 6:46.874(20.8km / 2024年)
- メルセデスAMG GT ブラックシリーズ – 6:48.047(20.8km / 2020年)
- ポルシェ911 GT3 RS (992) – 6:49.328(20.8km / 2022年)
- ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ – 6:44.97(20.6km / 2018年)
- Next EV NIO EP9 – 6:45.90(20.8km / 2018年)
- ポルシェ911 GT2 RS(ノーマル) – 6:47.25(20.6km / 2017年)
- ラディカルSR8LM – 6:48.28(20.6km / 2009年)
- ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ – 6:52.01(20.6km / 2017年)
ニュルブルクリンク最速EV
現在のニュルブルクリンク最速EVはリマック・ネヴェーラ。2023年8月18日に記録を更新し、テスラ・モデルSプレッドの7分25秒231を約20秒短縮しました。ハイパーEVとして設計されたため、4ドアセダンのテスラ・モデルSでは対抗が難しく、当面はリマック・ネヴェーラがEV最速の座を保持する見込みです。
ニュルブルクリンク最速の改造車
ニュルブルクリンクには多くの改造車が挑戦しており、現時点での最速はポルシェ911GT2 RS MR改(6:43.616 / 2021年)。純正オプションのMRキットを装着しており、市販車としては扱われないものの、驚異的なタイムを記録しています。
ニュルブルクリンクでのプロトタイプ最速
プロトタイプ車両の最速記録はポルシェ919ハイブリッドEVO(5:19.546 / 2018年)。これに次ぐのはフォルクスワーゲンID.R(6:05.336 / EV最速)や、Lynk & Co 03 Cyan Concept(7:20.143)など。
まとめ
最新のニュルブルクリンクのラップタイムランキングは、スーパーカーを中心に目覚ましい進化を遂げています。2019年の計測方法変更後も、新方式で記録を塗り替える車両が続々と登場。今後も市販車の限界がどこまで押し上げられるのか、ますます注目が集まります。